うめぶろぐ

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配慮

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https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190410-00007195-tamahiyo-hlth

神戸蘭子さん 妊活インタビュー「二度の多嚢胞性卵巣症候群を乗り越えて」(たまひよオンライン)

 

この記事のコメント欄、辛辣な意見がとても多く、しんどい気持ちになりました。

 

この記事は、神戸蘭子さんが多嚢胞性卵巣症候群という病気を抱え、不妊治療(タイミング法)の後に第一子を、第二子も不妊治療(人工授精)を行い、苦労の末に授かったという内容です。

 

コメントを読んでいると、「タイミング法や人工授精で授かったなら苦労してない」「タイミングや人工授精で授かれていいですね」「体外受精をしても授かれなかった女性に配慮がない」など、嫌味や妬みを隠そうともせずぶつけてる人がすごく多い。

 

不妊治療でも、タイミング法や人工授精は簡単。金銭的にも体力的にも負担なんてない。不妊治療を語るな」、という意見が多いんですが、「金銭的にも体力的にも負担なんてない」と、何でおたくが決めるんですかと言いたい。

 

金銭的な事情も体力的な事情も、精神的な強さも、人によって全然違うじゃないですか。

この人がへっちゃらなことでも神戸蘭子さんにとっては辛かったかもしれないのに、「負担なんてない」って言い切れる意味がわからん。

人の負担を何であなたが決めるの。

てかお前誰だよ。

 

こんな人が1人2人ならまだしも、かなりの数いるんですよね。

たぶんコメントに書き込んでる人も、人工授精に踏み切った友人に面と向かって「負担なんてないじゃない」とは言えないと思うんです、さすがに。

もし言ってるならほんとやばい。

婦人科より精神科に通ったほうがいいよ。

 

私は人工授精をしたけど、私なりに負担を感じていました。

それは金銭的なことでもそうだし、排卵前後の一日置きの注射もそうだし、排卵誘発剤によるホルモンバランスの乱れもそうだし、なにより生理がきてしまったときの辛さといったらなかった。

 

人工授精後はいつも、お腹に生命が宿っている感覚になりました。

お腹がじんわり暖かくなって、鈍い痛みが何日か続きました。

検索すると「超初期妊娠の症状」なんて出てきて、いけないと思いながらも希望を持つことを止められませんでした。

そして生理が来て絶望感を味わいます。

 

それが毎月やってくる…、もう耐えられないと思いました。

耐えて耐えてボロボロになるまで耐えて子供を授かる可能性に賭けるのか、子供は授からないけど毎月の生理を穏やかに迎えるのか、何ヶ月も悩んで後者を選びました。

 

「人工授精までは誰でも進める」、言いたいことはよく分かります。

私がまさにそうだもん。

「誰でも進める」、うめこでも進めた。

 

体外受精へのステップアップは「誰でも」とはいきません。

金銭的な負担が大きすぎます。

そのぶんのし掛かるものも大きくなり、体力的、精神的にもキツくなってくると思います。

それは人工授精とは比べものにならないということも分かります。

金銭的なことだけで比べても、私の通っていた病院は「人工授精4万円」「体外受精65万円」

 

ね。比べものにならないよね。

 

でもだからってさ。

 

神戸蘭子さんが不妊治療の末にお子さんを授かった話をする時に、「人工授精で授かれなかった人への配慮」っている?

 

そんなん言い出したら、誰も何も言えなくなるんじゃ…。

 

不妊治療することなく子供を授かった人は「不妊治療してる人への配慮」

人工授精で授かった人は「体外受精してる人への配慮」

体外受精で授かった人は「病気などの事情で子供ができない人への配慮」

病気などの事情で子供ができない人は「生命の危機にある人への配慮」

 

そのうち死んだ人への配慮もしないかんくなりますね。

「いいよね、生きてるんだから」

「死んだこともないくせに」

の世界ですよ。

 

神戸蘭子さんが不妊治療の結果に子供を授かったことは、おめでたい話なのは確かなことですよね。

「よかったね、おめでとう」が普通の反応なのでは。

 

妬みや嫌味が出てきてしまうこと自体をどうこうは思いません。

それは仕方ないことで、誰にも止められないもん。

 

でもその妬みや嫌味を自分の中に収めるか、収められなかったとしてもせめて「こんな風に思ってしまう自分は良くないけど」って思ってほしい。

なにを堂々と正論かのように嫌味言っとんだと思うわ。

 

あんま自分を可哀想な苦労人だと思わないほうがいい。

 

「可哀想な被害妄想のジャックナイフ」は、うめこの「関わりたくない人間ランキング」ナンバーワンです。

 

参考資料

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